プラセボ製薬株式会社について
プラセボ製菓さん?
プラセボ製薬株式会社という社名から医薬品を製造している会社を想像されるかもしれませんが、そうではありません。実のところ、医薬品を扱ってはいませんし、ましてや医薬品の製造だなんてとんでもない(現在のところ、医薬品等の製造販売業・販売業許可を得ていません)。
当社が扱っているのは食品です。還元麦芽糖などの各種食品成分を成形した製品を「プラセボ食品」と称し、本物のプラセボ(偽薬)と明示して販売しております。
どちらかと言えば医薬品よりもお菓子を扱っている感覚に近く、慧眼の配達員さんから「プラセボ“製菓”さんですね」と実態を見抜かれることもしばしばあります。
それでも“製薬”を名乗るのは、正直に言えばイメージ戦略的な効果、表記がもたらす善き作用としてのプラセボ効果を信じるためであり、また企業としての社会的な責任を常に意識するためでもあります。
ヒトノタメ ニセモノダカラ デキルコト
「偽」という漢字や「ニセモノ」という言葉には、マイナスのイメージが付きまといます。プラセボのことを知らない人が「偽薬」という言葉に接したとき、そこにいかがわしさを感じても不思議ではありません。
しかし、プラセボの有効活用を進める上で、なんとなく付きまとう負のイメージほど大きな障害はないように思われます。
当社では、このイメージを払拭し偽物たるプラセボの価値を向上させるため「人の為 ニセモノだから できること」を標語として掲げました。
「偽」という漢字の成り立ちを「人の為(ヒトノタメ)」と解釈し、ニセモノ“なのに”やニセモノ“だけど”ではなく、「ニセモノ“だから”できること」と肯定的に捉えるこの言葉をコーポレート・スローガンとしています。
プラセボ効果について
説明原理としてのプラセボ効果
プラセボ効果とは、医療など特定の場面で観察される科学的に説明不可能な善き現象について、その原因を説明するために創造された概念、すなわち説明原理です。
プラセボ効果に関して試みられた更なる説明(思い込み、期待、条件付け学習、物語の上書き、など)は、プラセボ効果の一面を強調して捉えたものに過ぎません。
もちろんそうした言い換えによる説明の重要性を否定するわけではありませんが、その中心には謎や不思議の大きな穴が開いていると当社では考えています。
プラセボ効果について考えることは、ドーナツを穴だけ残して食べる方法を考えることに似ているのかもしれません。
プラセボ効果、再考
当社ではプラセボやプラセボ効果に関する一般的な捉え方(「思い込みの効果である」、など)を一旦脇に置き、括弧に括って、新たなプラセボ効果観を提示しよう試みています。
「プラセボ効果」
そうした試みはプラセボ効果にまつわる既存の枠からはみ出す、あるいは枠の存在自体を揺るがすことがあるかもしれません。
また、ヒトそのもの、人間そのもの、あるいは“自分”という存在そのものに関する理解を深めてくれるかもしれません。
「プラセボ効果」について、今一度じっくりと考えてみませんか?
プラセボの効用について
プラセボで実験を
この世の理を知りたければ、偉くて賢い人に尋ねればよい。
そんな風に考えていませんか?
残念ながら、プラセボ効果のことをすっかり理解した人は存在していません。
「わたし」を主体とする実験的な試みによってしか肉薄することのできない世界の実相が、確かに存在していると当社では考えています。
当社商品がそうした試みの助けとなれば、これ以上嬉しいことはありません。
プラセボと健康観
プラセボ効果の存在は、心が体に及ぼす影響の大きさを物語っているように思われます。
心をほとんど無視したこれまでの医学・薬学が示すことのできなかった新たな健康観を、プラセボについて考えてみることで提示できるのではないか。
当社では外部の基準に依らずとも自分の身体や健康に自信を持てる、自分の身体に備わる自然治癒力を信頼できる、そんな健康観の普及をも目指しています。
効能・効果:なし
何らかの健康成分や薬効成分に頼って健康増進を図りたいとお考えの方に対して、当社が提供できる商品はありません。当ウェブサイトで提供する情報が、そうした外的な何かに頼る考えから少し離れてみようかと考えるきっかけになれば幸いです。
またプラセボ食品には効果・効能がないことを逆手に取り、偽薬そのものとして、概念を“見える化”する道具として、あるいは何ごとかに取り掛かるきっかけとしての使い方を紹介しています。
有効成分:ウソ
「ウソも方便」、「ウソは人間関係の潤滑油だ」と言われるように、ある種の人間関係的な衝突や葛藤はウソによって解消することができます。
偽薬には、そうしたウソが有効成分として含まれていると考えてみるのも面白いかも知れません。
(※成分表示等に嘘、偽りはありません。修辞的表現であることをご理解いただきますようお願い申し上げます。)
プラセボの社会的効用について
プラセボ(偽薬)と医療費低減
今後、破たんする恐れのある(すでに破綻している?)深刻な日本の財政状況は、医療においてある種の「選別」を要請するかもしれません。次世代に負担を押し付けながら、今を生きる高齢者へ手厚い医療を提供することが今後も続けられるとは考えられないからです。
「○○歳以上は医療費の自己負担割合を“上げる”こととする。」
将来世代へ負担を先送りせず、現役世代のみで医療費を賄うことを真剣に考えるのならば、老人福祉政策に端を発する高齢者優遇策を一転させ、年齢に基づく医療配分の選別(トリアージ)が確実に求められます。
そこには当然、反発もある事でしょう。高齢者を切り捨てるのか、と。
でも、こんな但し書きがあればどうでしょう?
「ただし、プラセボ(偽薬)を用いる場合には○○歳以上でも自己負担割合を維持する。」
痛みを伴う“何か”を切り捨てることでしか医療費(を含む社会保障費)の低減は達成されません。“薬効成分”を切り捨て、次世代の社会保障の充実を図ることは、十分検討に値する選択肢であるように思われます。
すり替わり問題について
現在常用されている処方薬や市販薬が知らぬ間に当社のプラセボ食品、あるいは見た目に判別のつかない偽造薬にすり替えられることはありません。医薬品を販売されている企業およびかかりつけの医師・薬剤師等の医療関係者をご信頼いただきますよう、切にお願い申し上げます。
プラセボ製薬株式会社
代表取締役 水口 直樹
関連書籍
全国書店にて発売中の『僕は偽薬を売ることにした』(国書刊行会)では、当社創業の経緯や偽薬の利用法、プラセボ効果研究の新たな展開について詳しく紹介しています。
産経新聞、NewsPicks、朝日新聞で紹介されました!